倫理観

ただのアイドルオタクの独り言です。

「1年に一度の魔法、特別な日」

 

「あの人のどういうところが好きなの?」と他人に聞かれた時、私はいつも決まって言葉を詰まらせてしまう。
なぜなら、彼の好きなところを考えれば考えるほど、ああいうところが好き、こういうところが好き、という考えが際限なく湧き出てきて、脳内がごちゃまぜになってしまうから。
だから、私はそのような質問を受けた時には大抵、「どこまでも人間らしいのに夢を見せてくれて、“努力は人を美しくする”を体現する生き方をしているところ」という風に答えている。



以前このブログでも書いたことがあるが、彼は“アイドルだけどアイドルらしくない、けれどやっぱりキラキラとしたアイドルな人”だと思う。
ファン以外の人が聞くと「どっちだよ」と言いたくなるかとは思うが、彼を形容する言葉としてはやはりこれが相応しいのではないか、と私は考えている。


彼は不思議な人だ。
私たち“鑑賞する側”の人とは一線を画した世界で生きていて、何十万人ものファンを魅了し黄色い歓声を浴びる“鑑賞される側”の立場にいるにも関わらず、常に私たちの身近に寄り添ってくれているような、痛みを分かち合って共感してくれるような、そんな感覚を抱かせる人。
テレビの向こう側から、こちら側に目を合わせてくれるような錯覚を起こさせる人。

多くを語らないことで常にステージ上のアイドルであり続ける人がメンバーにいる一方で、彼はそれとはまた違ったアプローチで私たちファンと向き合ってくれる。



「どこかで生きてる誰かに悩んで」
「どこかで生きてる誰かに頼って」
「どこかで生きてる俺も誰かで」
「どうすりゃいいの」



歌を通してこう語りかけてくる彼は限りなく人間くさくて、そしてそんな彼を見ていると私は生きる勇気を貰えるのだ。
何度躓いても、挫折しても、がむしゃらに足掻いて前に進もうとする彼の姿に、月並みな言葉ではあるが「私も頑張ろう」と思えるのだ。



彼はこれまでの人生で、何度も挫折を繰り返してきたという。


褒められた経験がほぼなかったという子ども時代。
何とかデビューが決まりこれで一生安泰だ、と思っていた矢先に、「お前はまだNEWSじゃない」と突きつけられた16歳の時。
そこで芽生えて、その後長い間消えることのなかった猛烈な劣等感。
芽生えた劣等感は高いプライドに変わり、本人曰く「当時はかなり屈折していた」という。
「一番怖いのは人間」「人が怖い。対人恐怖症なんです」と自嘲気味に語り、当時のメンバーに「そんなことを言うなんて悲しすぎるし、俺らも悲しい」と言われていたあの時。
次々とメンバーが脱退し、ついにグループの存続までもが危ぶまれる事態となったあの時。
台本にはグループ名に線を引かれ、「苺のないショートケーキ」「具のないおでん」と揶揄われ、「自分にとって最後のステージはもう終わってたんじゃないか」と、電話口で泣いていたというあの時。
そこで死ぬ気で足掻いて育て上げた、唯一無二の最強の武器。



何度転んでも、何度でも這い上がる。
彼のがむしゃらな生き様は、まさにその言葉がぴったりだと思う。
途方もない努力を形にした彼自身が「生まれた日から今日までの僕が見てる」という歌詞を歌うことで、その曲にはとてつもないエネルギーが宿る。
デビュー当時から1番変わったのは彼だとメンバーが口を揃えて言うのも、彼が自分の可能性を見出そうと藻掻く姿を、17年以上一番近くで見続けてきた故に出た言葉だろう。
「努力は人を美しくする」を体現している生き方をしている彼のことが、私は好きだ。



そして、そんな彼なら、これからの未来を美しいものに開いてくれると私は信じている。
「その先にあるものが美しいと信じて、荒野を走り続ける」と宣誓した彼の背中を、微力ながらいちファンとして全力で押してあげたいと、心からそう思っている。


何も感じていないわけがないし、ここ2ヶ月程のメールを読む彼の声色は心なしか暗かった(彼は気分の良し悪しが非常に声色に出やすい)。
6月19日にFC宛に送られてきた動画内での、膨れる感情を抑えるように息を呑む彼の表情が、私は今でも忘れられない。 
自分の言葉が無力だと淡々と綴る今週のNEWSRINGを読んで、私は胸が締め付けられるような想いになった。
けれど、NEWSを守り続けるとはっきりと言葉にしてくれた彼なら、私たちの想いを小さな背中で背負えるだけ背負って前に進み続ける、と言ってくれた彼なら、この先の未来が明るいものとなるように尽力してくれるはずだ。



でも、彼は責任感が強くて、少しだけネガティブで自己評価が低い部分がある人だから、
刃を向けてくる人をその刃ごと抱き締められる人でありたいと言う人だから、
グループを守っていくという重責に押しつぶされてしまわないか、ベッドの中で泣きそうになって眠れなくなって朝が来そうな夜、がまた彼に訪れていないか心配になることもある。


そんな時は、彼に生かされ、勇気づけられている人がこの日本には数え切れないほど沢山いるということを思い出してほしい。
そして、彼のファンにとっては、彼が幸せで、自然に笑っていられることこそが、他の何にも替えられない喜びであるということを知っていてほしい。

「僕らの手を握っていて」と彼が言うように、私も彼の手を握っていたい。
「そのぬくもりを忘れないで」と彼が言うように、彼にも私たちのぬくもりを感じていてほしい。






加藤シゲアキさん、お誕生日おめでとうございます。


小学生の頃に仕事を始めて、そして今の今までアイドルでい続けてくれていること。当たり前だとは思っていません。本当に感謝しています。
あなたが懸命に生きる姿に、あなたが生み出す曲に、あなたが紡ぐ言葉に、私は何度励まされたか分かりません。


あなたに出会えたことで、私の人生は輝かしく、素晴らしいものになっていると胸を張って言えます。
あなたのファンでいられて幸せです。
あなたのファンでいられることが、私の誇りです。


かつての加藤成亮さんのことも、今の加藤シゲアキさんのことも、そしてこれからの加藤シゲアキさんのことも、心から大好きです。
どうか、あなたの人生が素晴らしいものでありますように。
あなたが幸せでありますように。






いつかあの早口で33kgオーバーの鮪を釣ったと興奮気味に話してくれる日を、心から楽しみにしています。
大好きな音楽や映画、料理、カメラ、ギター等々を楽しみながら、たまには釣りに行ったりなんかして、心は元気でいてください(小山さん、勝手に言葉借りました)。


2020年7月11日








どんな夜だって越えられるから We'll be together
見上げた先に光はある with you forever
希望を手放さないで 絶望に手を出さないで
僕らの手を握っていて そのぬくもりを忘れないで
約束しよう
(NEWS「クローバー」)